「アビイ・ロード」アメリカ盤LP

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2009-12-26

20日の記事で紹介した「アビイ・ロード・デラックス・ヴァイナル・ボックス」に組み込まれたアナログ盤について簡単に検証してみた。

まず最初に、このボックスはアメリカで5000セット組まれたということだが入手前から気になっていたのは、ここに収められたアナログ盤がいったいどのようなものであるか、という点であった。

過去、アメリカでリマスター音源(87年の初CD化音源)を使用したアナログ盤がリリースされたのは87年と95年の2回(厳密には87年盤はその後、再プレスされている)。一方、イギリス(EU)でも87年にリマスター音源のアナログ盤がリリースされ、その後は5年ほどの間隔で在庫の無くなったタイトルから順次再発されているが、(現時点では最終プレスと思われる)2005年頃の「アビイ・ロード」のプレス枚数は1000枚にも満たないらしい。そういった点から考えると現時点では5000枚もの在庫を持っている国(レコード会社)はないはずである。

となると5000枚を用意するためには再プレスする必要がある訳だが、その場合は現在でもレコードをプレスしている実績のあるEU(オランダ)盤の可能性が高いのではないかと予想していた(もちろんアメリカでもアナログ盤はプレスしているが)。しかし、ボックスから取り出したレコードが実際にはアメリカ盤だったことに加えて、さらに驚いたのはジャケットが新たに作り直されていることだった。



前置きが長くなるが、検証の前に、ここでアメリカで発売された87年リマスター音源収録のアナログ盤を整理しておくと次のとおりとなる。

■87年盤 初CD化時に併せてリリース。(この頃は国内の輸入レコード店でも店頭に並んでいた。)
■95年盤 ジャケットに"LIMITED EDITION"の黒いステッカー貼付。(この頃はアナログを取り扱う店は激減。)

私の記憶では、この2回限りのリリースのはずであるが、もしかして私が95年以降にリリースされていたものを見落としている可能性もあるので、その場合は今回の検証の内容が違ったものになってくるので、その点だけお断りしておく。

検証は87年盤と95年盤、そして今回の09年盤との比較という形で行った。なお、3枚ともレコード番号はC1-46446と同じ番号が使われている。

ジャケット写真は2000年頃からイギリス盤で使用されているタイプで、道路上の白いペンキが消されたものを使用している。さらにジャケット写真全体が87年盤、95年盤に比べて一回り小さいので外周部分まで写っている。
(ペンキの修正については私のホームページで紹介しています。→アビイ・ロードUK LP


abbeybox013.jpg
(上から09年盤、95年盤、87年盤)
09年盤はビルの上の方まで写っているのが確認できる。


abbeybox014.jpg
(上から09年盤、95年盤、87年盤)
09年盤バーコード部分の表示が異なるが、色調もかなり異なる。


abbeybox015.jpg
(上から09年盤、95年盤、87年盤)
09年盤では左上の葉っぱが削除され、葉っぱの影になっている塀の部分も修正されている。


abbeybox016.jpg
(上から87年盤、95年盤、09年盤)
右端の影の一番下の部分が修正されて影が無くなっている。
左端の角も少し修正されているようだ。

ここまでの上記3枚の写真がいずれもジャケットの角の部分が修正されていることや曲目表示などの文字がやや不鮮明であることから考えると元になったオリジナル・ジャケットを複写する時に傷んでいた角の部分を修正したのだろう。

しかし不可解なのは09年盤がアップル・ロゴではなくてEMIロゴを使用していることである。複写に使用したであろう87年盤を見たジャケット製作担当者が誤ってEMIロゴを使ってしまったのだろうか?
(ちなみに文字の位置などは87年盤とは異なる)

abbeybox018.jpg
(背タイトル部分。上から87年盤、95年盤、09年盤)


abbeybox019.jpg
(背タイトル部分。上から87年盤、95年盤、09年盤)


abbeybox011.jpg
レーベルは基本的には95年盤と同じだが、「マックスウェルズ・シルバー・ハンマー」など曲目表示の3ヶ所でアポストロフィー(’)が消えてしまっている。ちなみに95年盤はキチンと「’」は表示されている。


abbeybox012.jpg


レコード盤自体は重量盤となっているが、製造過程でラフな取り扱いをされていたのかシールド新品であるにもかかわらず、A面B面の両方に音に影響があるような擦り傷が入っていた。マトリクスも95年盤とは異なる。

使用されている音源は聴き分けのポイントとなるようなミックス違いなどがほとんどないアルバムなので断定はできないが87年マスターだと思われる。
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Comment

JD : 2009-12-27(Sun) 16:21 URL edit
てらださん、こんにちは。
詳しい解説ありがとうございます。この商品も気になっていました。
大元のマスターは旧マスターとは言え、米国プレス盤は、僕も95年盤以来なのではないかと思いました。
今年(去年?)から米国Capitolが180gの重量盤を再発しているので、あれが本当に米国プレスなら今回の盤も同じところでプレスされているのかもしれませんね。
てらだ : 2009-12-27(Sun) 21:34 URL edit
JDさん、こんばんは。
まとめてコメントありがとうございます(笑)。

このレコードがボックスの為にわざわざ再プレスされたとすると非常に珍しいパターンだと思いますね。Tシャツはいらないという人も多いと思うので、バラ売りしてくれると買いやすいのですが。

今年発売されたCAPITOL VALUEシリーズの「ライヴ・ピース・イン・トロント」や今回の「アビイ・ロード」はマトリクスにはMASTERED BY CAPITOLの文字が機械打ちされていて、レコード番号などの数字は手書きとなってますが、これらは過去のキャピトル盤にみられるものと同じパターンになっています。
たろっち : 2009-12-30(Wed) 22:02 URL edit
はじめまして!ちょくちょく見させていただいています。しかし、今月頭にポールを観にドイツに行ったまでは良かったものの、帰国後1日も休みがなく、このAbbey Roadは買えませんでした。幸い、ebay.comなどでもまだプレミアがついてないので、なんとか手に入れたいと思います。
ところで、ご存知でしたら教えてください。CAPITOL VALUEシリーズの「イマジン」を発売後すぐAmazonで購入したんですが、例のシールがジャケットに張ってありませんでした。もしかしたら、それ以前にリリースされたものをつかまされたのかなぁなんて思っています。てらださんの入手されたCAPITOL VALUEシリーズの「イマジン」には、例のシールは張ってあったでしょうか?しょーもない質問ですいません。
これからもちょくちょく立ち寄らせて頂きます。これからも(来年もよろしくお願いします。)
てらだ : 2009-12-31(Thu) 01:02 URL edit
たろっちさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
管理人のてらだと申します、これからもよろしくお願いします。

>ポールを観にドイツに行ったまでは良かったものの

うわあ、ポールのコンサートいいですねえ、私は海外までは行けないので日本公演に期待したいです。
さて、アビイ・ロードですが5000セットという数はかなり多く作られたのではないかと思っているのですが、日本のアマゾンでは売切れてしまったでしょうか?私の場合は注文時には在庫ありだったような気がしたのですが、結局は入荷待ちになっていてしばらく待っていたら届きました。

>CAPITOL VALUEシリーズの「イマジン」

すでに押入れにしまったので未確認ですが私が入手したものも、たしか貼付されていなかったはずです。私も気になったので調べてみましたが、どうやら「イマジン」だけが貼付されずに流通したみたいです(確証はありませんが)。

「イマジン」だけはこのシリーズという扱いではなかったのかもしれませんが、ちょっと変な感じもしますね。
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